費用・お金の不安 × 低所得世帯の支援制度

生活保護・低所得世帯でも利用できる?小多機・看多機の減免制度まとめ

📅 2026年8月5日 ⏱ 約7分で読める 社会福祉法人 奉優会

生活保護・低所得世帯の減免制度のイメージ
この記事の結論 生活保護を受給している方は「介護扶助」により自己負担が実質0円になるケースがほとんどです。生活保護は受けていないが低所得で悩んでいる方も、「社会福祉法人等による利用者負担軽減制度」を使えば、小多機・看多機の利用者負担を4分の1〜全額軽減できる可能性があります。経済的な理由だけであきらめる前に、お住まいの区の窓口に相談してみましょう。
この記事でわかること

結論:生活保護を受給している方も小多機・看多機は利用できます

「サービスを使いたい気持ちはあるけれど、正直、お金のことが心配で……」在宅介護サービスを検討していると、費用の話でつまずいてしまう方は少なくありません。特に生活保護を受給している方や、年金収入だけで生活している低所得の世帯では、「そもそも自分たちは対象になるのだろうか」という疑問が先に立ってしまいがちです。

65歳以上で生活保護を受給している方は、多くの場合すでに介護保険の第1号被保険者です。介護サービスを利用した際の自己負担分(原則1割)は、生活保護の「介護扶助」から給付されるため、窓口での実質的な自己負担は0円になるケースがほとんどです。

POINT 40〜64歳で生活保護を受給しており、かつ医療保険に加入していない方(いわゆる「みなし2号」)は介護保険の被保険者にならないため、費用の10割が介護扶助から給付される扱いになります。区分が分かりにくい場合は、担当のケースワーカーやケアマネジャーに確認すると確実です。

いずれの場合も、ケアマネジャーが作成するケアプランに基づいてサービスを利用する点は、介護保険の他の利用者と変わりません。まずは福祉事務所の担当ケースワーカーに、小多機・看多機の利用を希望している旨を相談してみましょう。

生活保護は受けていないが、低所得で悩んでいる方向けの制度

「生活保護は受けていないが、年金収入が少なく、費用の負担が重い」という方には、「社会福祉法人等による利用者負担軽減制度」という選択肢があります。これは、社会福祉法人が運営する対象サービスについて、低所得で生計が困難な方の利用者負担を軽減する制度です。奉優会のような社会福祉法人は、税制上の優遇を受ける代わりに、この軽減制度への協力が地域貢献の一環として期待されています。

対象になるサービス

小規模多機能型居宅介護(小多機)・看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、いずれもこの軽減制度の対象サービスに含まれています(訪問介護、通所介護、特別養護老人ホームなども対象)。

軽減を受けるための主な要件

以下の要件をすべて満たす方が対象です(自治体により細部の運用が異なる場合があります)。

No.要件
1世帯全員が住民税非課税であること
2世帯の年間収入が、単身世帯で150万円以下(世帯人数が1人増えるごとに50万円を加算した額以下)であること
3世帯の預貯金等が、単身世帯で350万円以下(世帯人数が1人増えるごとに100万円を加算した額以下)であること
4日常生活に必要な資産以外に、活用できる資産がないこと
5親族等に扶養されていないこと
6介護保険料を滞納していないこと

軽減される金額

対象者軽減割合
上記要件を満たす方(利用者負担額1割分+泊まりの食費・宿泊費)4分の1
老齢福祉年金を受給している方2分の1
生活保護受給者等(個室の居住費)全額
注意:すべての事業所が実施しているわけではありません この制度は、社会福祉法人等が「自主的に申し出て」実施するものです。そのため、利用したい事業所がこの制度に対応しているかどうか、事前の確認が欠かせません。ご検討中の事業所には、見学や相談の際にあわせて「社会福祉法人等による利用者負担軽減制度の対象事業所かどうか」を聞いてみることをおすすめします。

申請の流れ

STEP内容
1. 確認証の申請お住まいの市区町村(区役所の介護保険担当窓口)に「確認証」の交付を申請します。収入・預貯金の状況がわかる書類(課税証明書、通帳の写しなど)が必要です。
2. 審査・交付市区町村が要件を審査し、該当すれば「確認証」を交付します。
3. 事業所へ提示軽減を実施している事業所に確認証を提示してサービスを利用します。軽減後の金額を事業所に支払う形になります。
4. 更新確認証には有効期間があるため、継続して利用する場合は年に1度、更新申請が必要です。

高額介護サービス費との違い・あわせて使えるか

似た名前の制度に「高額介護サービス費」があります。こちらは所得にかかわらず、1か月の自己負担合計額が上限を超えた場合に払い戻しを受けられる制度で、利用者負担軽減制度(申請制で事前に負担額そのものが下がる仕組み)とは性質が異なります。両方の制度は重複して利用できる場合がありますので、低所得の方はまず利用者負担軽減制度で日々の負担を下げつつ、それでも上限を超えた月があれば高額介護サービス費の対象にもなる、という考え方で問題ありません。

申請前チェックリスト

よくある質問

年金収入があっても対象になりますか?

年金収入も「世帯の年間収入」に含まれます。単身世帯で150万円以下などの基準を満たしていれば、年金収入がある方でも対象になり得ます。まずは窓口でご相談ください。

施設によって対応が違うと聞きましたが、東京都内ではどう確認すればよいですか?

各区が軽減制度の対象事業所一覧を公表している場合が多く、区の介護保険担当窓口のホームページで確認できます。また、事業所に直接問い合わせても構いません。

生活保護の申請自体に不安があります。誰に相談すればいいですか?

まずはお住まいの地域を担当する福祉事務所、または地域包括支援センターにご相談ください。介護保険の利用に関する部分は、ケアマネジャーが窓口との調整をサポートしてくれます。

まとめ

  1. 生活保護を受給している方は、介護扶助により実質的な自己負担がほぼ0円になる
  2. 生活保護は受けていない低所得世帯は「社会福祉法人等による利用者負担軽減制度」の対象になり得る
  3. 軽減は原則4分の1(老齢福祉年金受給者は2分の1)で、事前に市区町村への申請が必要
  4. すべての事業所が対応しているわけではないため、事前の確認が必須

費用の不安から在宅介護サービスの利用をあきらめる必要はありません。まずは「うちは対象になるのか」を、お住まいの区の窓口や、ご検討中の事業所に率直に聞いてみることから始めてみてください。制度の要件・軽減割合は自治体によって運用が異なる場合があります。正確な情報は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口で必ずご確認ください。

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